撮影会主催者の本音を聞き出すことができるか

すべて妄想の話だ。

 

某スタジオ、新人がデビューする。よくある詰め込み型の撮影会でのこと。

少し早くついた、まだ誰もいない。控室から声が聞こえる。

 

 

「大丈夫、とりあえず話だけでも合わせておけば良いから」

「合わせるって・・そんなにカメラのこととか知りません」

「だから大丈夫、適当にすごいですね~とか、言って、質問系で返しておけばどんどん余計なことまで話してくれるから」

「はい・・」

「で、適当に褒めて褒めて褒めていけば良いだけ、簡単でしょ?」

「いいのかな・・・大丈夫かな」

「大丈夫、普段女性と関わることもないような人たちだから、話し相手になってあげるだけでもうすでに十分責務を果たしているんだから」

「なんだか、、寂しい人たちなんですね」

 

 

主催と新人の話のようだ。

どうやら今日デビューするから励ましているのだろうが、内容がなんとも酷い。

興味本位で聞き耳を立ててみる。

 

 

「とりあえず話をして時間を潰す、これで楽になる」

「はい、、」

「たまに本気で撮影したがるような人がくるけど、これもある程度でいい、全部要望を聞くと大変なことになる」

「大変?」

「今日は説明時間がないから、、、簡単にいえば注文が多い客ってこと、要望ばかりで飼い犬より酷い扱いをされる」

「あの、、」

「なんだい?」

「それよりも外とか、二人で歩くんですよね?」

「あ、ああ、そうだね」

「人に見られるのが嫌なんです、今後はスタジオだけにしてください」

「え?」

「彼氏とか、友達とかマジ絶対無理、知らないおじさんと一緒に歩いてるとか、写真撮ってるとか、絶対ありえない」

「わかった、じゃあとりあえず今日は許して」

「はい、、、」

 

 

おいおい、まるで変態扱いだな。

若い女性の気持ちもわかるけど、そこをきちんと反論してみせてこそ、業務的な教育じゃないのか。

 

 

憤りを感じているうちに時間だ。目当てのモデルらしきものが歩いて向かってきた。

「こんにちは~~!会いたかったよぉ」

 

思いのほか、大きな声で応答してしまって赤面した俺がいた。

青春 カメコ

中年男性を応援しつつ、自身も懸命に写真を重ねるもその拙さに枕をぬらす毎日を送る。健康に楽しく撮影できていることが何よりの宝。